東京都知事選へ立候補を表明した石丸伸二さん。
2020年に地元 安芸高田市の市長へ当選されます。30代という若さに加えて、京都大学卒業、三菱UFJの為替アナリストとして、主要9か国25都市で活動するという華々しい経歴の持ち主でニュースになりました。
いざ、市長としての仕事が始まると、業務とは別の議会での居眠り議員の叱咤など本人の意図せぬところで大バズリ。
現代の”リアル半沢直樹”として、日本中から注目を集めることに。
そんな石丸伸二さんが、今回なんと東京都知事選に立候補するんだとか!!
選挙に当たり、安芸高田市で一体どんなことを成し遂げてきたのか、その経験が東京都知事として生かされるのか。
気になる実績、功績等をまとめてみましたので、ぜひ投票のご参考に。
それではスタート。
Contents
石丸伸二市長の功績実績(安芸高田市)
まずは、石丸伸二市長の安芸高田市での選挙公約がこちら。
「この先も世界で一番住みたい」と思えるまちへ
文字を起こしてみると・・・
①政治再建(政治の「わかる化」)
- 政策決定の背景や工程のみえる化
- 若年層や女性層への政治参加の機会を設け一層の政治参加を促す
- 「法令等の遵守」を徹底。行政の健全な運営を徹底
➁都市開発(将来を見据えた投資)
- 公共交通機関・病院・福祉施設など採算性を再検証、持続可能なものへ転換
- 災害に強い町づくり
➂産業創出(リモートを活かした人材の確保)
- 教育や就労の選択肢を増やす
- 大学や企業に研究の場を提供
を3つの柱として掲げていらっしゃいました。
それでは、1つ1つ選挙公約からの実際にどのような政策になっていったのかを検証していきましょう。
石丸伸二市長の功績①政治再建(政治の「わかる化」)
地方に限らず、「政治と金」問題によって、政治に関する国民の関心、期待は失われたと言っても過言ではありません。
そんな政治不信を払拭するため、行政のみえる化を選挙公約に掲げられました。
まず、SNSを活用して政策の背景や工程をオープンに。
安芸高田市議会のLIVE配信(チャンネル登録者数 4.47万人)
広島県安芸高田市公式チャンネル(チャンネル登録者数 26.7万人)※地方自治体としては日本一!東京都ですら17万人です
更に、女性や若年層の政治への参加を促すために、『あきたかたMeet-up』として、様々なテーマの元、話し合いの場を設けてこられました。
石丸伸二市長の功績➁都市開発(将来を見据えた投資)
安芸高田市は、6つの町が合併してできた市だからこそ「部分最適」で運営されることによる無駄もまだまだ多いというのが現実なんだそう。
公共交通機関・病院・福祉施設など採算性を再検証、持続可能なものへ転換を目的とし、以下のものを廃止、再検討。以下がその一例になります。
- 田んぼアート事業の中止
- 婚活事業の打ち切り
- 観光協会の解散
- 八千代の丘美術館・吉田老人福祉センター 廃止
- 市花火大会の廃止
- 青少年海外派遣事業の廃止
- 甲田古墳整備の凍結
- 中学校統合計画の検討
全容はこちら。
また、災害に強い町づくりの一案として、SGホールディングスグループの佐川急便株式会社と「災害時における支援物資の受入及び配送等に関する協定」を締結。
引用:安芸高田市HP
他にも、災害時の対応のため、以下の企業と包括連携協定を結ぶことに成功しました。
- 株式会社良品計画
- 丸伸企業株式会社
- 有限会社 国司衛生興業
- 株式会社 高田環境
- 有限会社 日之丸衛生社
- 大栄環境株式会社
石丸伸二市長の功績➂産業創出(リモートを活かした人材の確保)
2024年4月17日、相互連携を通じた地域活性化を目的として東京NBC協議会との包括連携協定の締結されました。
この団体と包括連携協定を結ぶことにより、小さな地方自治体の抱える問題に知恵とアイディアをもらおうという策略ですね。
例えば、安芸高田市の唯一酒造 向原酒造がありますが、正直みなさんお名前も聞いたことありませんよね?100年以上続く歴史ある酒造で、とても美味しいらしいのですが、なかなか外へアピールをし、売り出すことが難しいです。
となったときに、NBCの人脈や知恵をかしてもらい、酒造の存続や売り上げへの貢献に繋げるとことが可能になります。
更に、13の企業を安芸高田市内にサテライトオフィス、スタートアップ企業の誘致にも成功しています。
石丸伸二市長の功績④収入源の確保
石原市長は、以下のような収益源を作り、大きな財源を確保してこられました。
Youtubeの収益化(2023年9月より収益化)
2023年9月~12月の収益は、600万円超。2024年度はもっとすごいことになるかも…
スパチャ
石丸市長のLive配信になるとスパチャ合計が72万円だったそう…ヤバすぎです
メディアへの出演
講演会
本の印税
発売前から好評で発売前増刷も決定。すでに2万6千部を突破。
ふるさと納税
2023年度の合計寄付金額…4億4562万円(前年比2.2倍)
石丸伸二市長の功績④その他
- 行政の混雑緩和システム(株式会社バカン(VACAN))の採用
- 小中学校の給食無償化
- 小学校の学校机・椅子の交換、空調設備の設置
- パートナーシップ宣誓制度(LGBTなど性的少数者のカップルが婚姻と同等の扱いを受けられる)
石丸市長すごくね??
X上で
”結局 石丸市長がやったことといえば、給食の無償化だけ”
なんて投稿を読んいたため、なんだ口だけだったのか…なんて気持ちで記事を書き始めましたが…
調べれば調べるほど、なんだかすごくね…?
おそらく、まだまだ石丸市長の功績を把握しきれていないと思います。逆に、石丸市政以前から取り組んでいた問題もあるかもしれません。
ただ、ここに書いてあることだけでも4年という短い期間で、なんだか十分なことをやってこられたように感じます。
では、市民の皆さんは実際どのように評価されているのでしょうか。
石丸伸二市長がリアル半沢直樹として有名になったわけ
そもそも石丸市長といえば、これがネット上で大バズリって一躍全国区の人に。
市議会中に居眠りをする議員に対して、叱咤する場面ですね。その後も、市長VS市議会にて強い口調で、詰め寄る場面も。
そこから多くの切り抜き動画が生まれ、拡散されました。
石丸伸二市長に対する市民の評価は?
市民でない身からすると、この動画のパフォーマンスが独り歩きしており、なんだか対立してばかりの実際の石丸市長の評価っていまいちわかりにくいように思えます。
2022年(任期の半分2年間での評価)の中国新聞による市民調査によると、
引用:中国新聞
評価している(どちらかといえば含む)53.8%
評価していない(どちらかといえば含む)41.1%
でかなり割れている結果に。
更に、3つの柱に関しての評価がこちら。
引用:中国新聞
書き起こしてみると、割と様々なことに取り組んでいるように思えましたが、なかなか市民の方としては実感がわかないというか、いまいち生活レベルにまで還元されていないというのが本音なのでしょう。
これが、任期を終えた後、どのように評価されるかはまだわかりませんが、これほどデジタル化を進め、多くの企業の誘致を行ってきましたが、石丸市長がいなくなって上手く引き継いでいけるのでしょうか…。
加えて、ふるさと納税やYoutubeの収益などは、かなり減るでしょうね。
【結論】選挙公約→結果で石丸市政を評価
石丸市長が掲げた3つの柱とその結果で見ると、ご本人がおっしゃるようにある程度けりがついたのではないでしょうか。
ただ、1つ財政健全化の問題に関しては、なかなか厳しい評価になっていました。
就任以前の2016年度から2020年度決算までは実質単年度収支は赤字、2021年度決算では黒字(コロナ禍にかかる支援措置の影響)、2022年度決算では再び赤字に転じています。
正直、もう少し、議会と上手くやっていればもっと多くの政策が上手くいっていたのではと思わざるえません。
石丸市長の場合、最初から4年と決めていたのか、やはりやるべき課題の山積で、ことを急いで解決しようとすることが原因で、議会との対立を生んでいました。
もう少しゆっくりプロセスを踏めば…じっくり向き合っていけば…なんて思いますが、きっと彼には時間がなかったのでしょう。
ただ、安芸高田(あきたかた)という読み方すら知らなかった自分が、一地方の財政にまで興味を持つとは…きっとそのような方も多いと思います。
知名度を上げるという点のおいては、200点満点だったのではないでしょうか。
まとめ
2023年4月時点での全国 88市長選、平均年齢58、7歳だと言われています。
一方、石丸伸二市長も然りですが、2020年には徳島市に歴代最年少36歳の女性市長が誕生(現在は退任)したり、兵庫県芦屋市で、全国最年少として26歳の市長が誕生したりと、地方の若い力がだんだんと脚光を浴び始めています。
年齢が若いからいいとは、一概に言いませんが、議会中に居眠りするような方より、若くてバイタリティ溢れている人の方が、何か行政を変えてくれるような気はしますよね。
今回の都知事選もまた、石丸伸二市長の票がどれほど伸びるかわかりませんが、一矢報いるには十分な刺客ですね。